とある声優の卵の裏垢

タイトルのまんま

今日はひどい目に合った

今日は以前からエクステのカウンセリングを予約していた美容院に行ってきた。

家の近くでエクステを行っている美容院はないため少々遠くの、かつ初めて行く美容院だ。

最近は日中と夜の寒暖差に体がついていかず、思うように眠れない日々が続いており、

今日も朝の8時に起きる体たらくだった。昨日は21時までの業務をこなし倒れこむように眠りについたので風呂には入っておらず、そのため昨日の汚れを落とすべく起きてすぐにシャワーを浴びた。

そこまでは何とも思わないと思うが、女子諸君ならだれでも共感できよう、風呂に入ると”毛を剃るか剃らないか”という大きな問題がここで発生する。

朝のシャワーでだるい、朝だから時間がない、美容院は涼しいだろう、長袖長ズボン着ればいいじゃん(私はゴリラ並みに毛深いので毎日剃らないと肌を露出できない)という水が流れるようなスムーズな思考で一瞬にして剃らないことを選択した。

しかし毛を剃らないという選択をしたことで今日着られる服が限られてしまい、さらにはそれによってオシャレをする気力までもが汚れと一緒に落ちてしまった。

そのため私はしまむらのクソダサいTシャツ(しまむらで買ったTシャツではなくしまむらの外観の写真がプリントされたTシャツ。本当に売っていたので気になった人は検索してみて)とクソダサいブルージーンズ、ユニクロUVカットパーカを上に羽織り靴はクロックスという、どこからどうみてもやる気のない、近所のコンビニに行くスタイルで美容院に行くことにした。

これまで家の近くの、40代のマダム美容師しかいないような美容院や1000円カットなどで散髪を済ませてきた私は、美容院に行くのにお洒落は必要ないという見解を持っていたのだ。

 

しかし

 

美容院についてみるとどうだろう。

ここは本当に地元か!?もしかして私は東京の青山にでも迷い込んだのか!?と言いたくなるようなすごくお洒落で高級感のある空間だった。イメージできない人は高級ホテルのラウンジでも連想してほしい。

高級ホテルのラウンジにTシャツパーカジーンズクロックスの人間がいたら明らかに場違いだろう。

受付の人も美容師さんも来てる客も全員がCanCamのモデルのようなファッションや髪型で、ウシジマくんに多重債務のフリーターとして出てきそうな出で立ちの私は居たたまれない気持ちになり、猛烈な後悔が私を襲った。

セルフ公開処刑に身を晒しながらも自分の順番が来るまで待っていると、美人秘書みたいなコンサバ系の美容師さんが私を席まで案内してくれた。

この人がカウンセリングしてくれるのかなと思っていたのもつかの間、美人秘書が「失礼します」と立ち退いた代わりに背後に三浦涼介似のとんでもないイケメン美容師が現れた。

「え!?いや、まさか、違うよね??この人じゃないよね??」と切望するも空しく、「本日担当させていただきます。安田と申します。」とその三浦涼介は私に死刑確定の宣告を降した。

死刑宣告に諦めのついた私は、おとなしく三浦涼介からの説明を聞いていた。私の絶望と不安とは裏腹に、三浦涼介はクソダサい多重債務フリーターの私にもすごく優しく丁寧に接してくれた。さすがプロだと思った。

今私はネイビーブルーの髪色であるため、つけるエクステはネイビーブルーが色落ちした後を考えたカラーにした方がいいこと、またネイビーブルーに合うカラーをつけるとなるとエクステ取り寄せる必要があり後日再度来店する必要があること(この点については事前に説明を受けていた)などが説明された。

つけるエクステの色味を話し合いのうえで決め、次回の予約を行って今日は終了。

美人秘書も三浦涼介も最後まで笑顔で私を見送ってくださり、優しさが痛かった。

なんだか異世界に迷い込んだ気分で、その日はどっと疲れてしまった。

美容院にも(目に見えない)ドレスコードがあることを痛いほど思い知った。